2016-01-01から1年間の記事一覧

イヤなら来るな。

やれやれ疲労もピークです。学生を見ていると、おおむね、入学当初はやる気に満ちていても、徐々にそれが失われていく、という4年間だと感じます。もちろん逆の例もありますし、また私の時もそうだったし、また大学にかぎらず多くの物事(就職、結婚…)はそ…

自立心を育てる

いろいろ見てると、諸外国に比べ、日本人の「自分の意見を持ち、言う」「自立する」みたいなのは、相当ダメというのがわかります。別に若者だけじゃなく、大人もそう。人に流されるし、誰かがなんとかしてくれると思っているし。で、大人はもう手遅れとして…

専門性の有無

今日はFD(研修)。3つのポリシー(DP、AP、CP。わからない方はググってみてください)に関するもの。講師がなかなか明晰な方で、たいへんわかりやすく、勉強になりました。私が出たFDの中でもベスト3には入ります。しかし聞いているうちに、複…

アイデンティティ

研究会の合宿をしました。長く生きているといろんなアイデンティティが生まれてきます。職場のアイデンティティ、友人のアイデンティティ、家族のアイデンティティ、地域のアイデンティティ等々。友人や家族でも、もちろん細かく別れています。たとえば家族…

故郷

お隣の家が、ケーキ屋を始めました。うちと同じ時期に建ったのですが、うちは建て売りで、お隣は注文住宅。最初からお店になるように造ってました。これが、おおはやり。毎日のように、昼過ぎには売り切れになるくらい。立地は、ある意味最悪なのです。狭い…

ノルマ論

今年受け持ってる中国人院生さんの修論、テーマは「中国の大学における学生の就職サポートの現状と問題点」。理論というよりは実地調査モノ。中国人学生はもちろん、大学のキャリア担当教職員、そして企業へのインタビューがメイン。なかなか面白いものにな…

モノからコトへ

今読んでる本に、「モノからコトへの転換」というのが出てきました。つまり、単純なモノはもう出尽くしていて、これからはモノにまつわる物語(=コト)を売る時代だと。まあそうだよな、とは思います。が、一方で、我々の社会は、すでにさまざまな物語に飲…

メンバーシップ大学

日本の組織・企業はジョブ型ではなくメンバーシップ型だとはもううんざりするほどいわれていることですが。それが「改善」されるどころか、ますます進んでいっていますよね。自分のいる組織のことしか話せませんが、年々、日に日に、いろんな仕事が増えてい…

さよなら新しい講義

今日の授業、パワポが出なくて焦りました。いつもdropboxを開いて見せているのですが、開けようとしたら「あなたのdropboxは古いバージョンなのでダウンロードが必要です」などと抜かしやがりました。さすがにダウンロードしてる時間はないので、研究室に戻…

作家論の恐怖

次回の中国文学史、魯迅を取り上げます。そのたびに思いますが、魯迅って、すごいんですよ。偉い。感心します。で、今、とある日本の作家の作家論を読んでいるのですが、どうも今一つ。に感じる。その論じ方が悪いというよりも、結局のところ、その作家自体…

土曜日の意義

土曜日の存在意義って、激減しましたよね。 今やすっかり、「休み1号」(2号はもちろん日曜日)になり下がっています。オレが子供のころ、土曜日って、独自の輝きを放っていたと思うのですよね。半ドン。今やほぼ死語になっていますが、半分だけ学校に行く…

主観的には

いろいろ見ていて思うのは、多くの人は、「自分(のすること)は正しい」と思って行動しているんだな、ということ。たまに自虐的な人もいますが、そういう人だって、心の奥底では、「自分は正しい」「そしてそれを他人に気づいてほしい」と思っている。また…

属人性社会

世の中、多くのことにマニュアルができてきていますね。「やり方」を調べようと思えば、たいていのことはネットに出てくる。「治し方」「直し方」「教え方」「作り方」「売り方」等々。そうなると今度は、「誰が」それをやるのか、が問題になってくる。とい…

最終決断

どの教員のゼミに所属するかをいつ決めるか、分野によって違いますよね。社会科学系だと2年次か、遅くとも3年次に決める。人文系は、そもそも「個人につく」というのがない場合も多い(私も学生時代はそうでした)が、4年次が多いんじゃないでしょうか。…

失敗脳の恐怖

この仕事をしていると、教育脳、すなわち何を見ても聞いても「これを授業に使えるかな、どう使おうかな」と考えてしまう、というのはよく聞くところだし、またわたし自身もそうです。ところが最近はその先、「これを授業で使って、ところが来なくなっちゃっ…

スポーツや芸術と書きましたが、我々のお仕事も、ギャンブル性の高い仕事の典型ですね。一度進んでしまうと、「無理だったからやっぱり別の道を」と、そう簡単にはいかなくなっています。前は「親の家業を継ぐ」というのもあったのでしょうが、今や家業のあ…

ギャンブルとしての人生

バドミントン選手の賭博に関して、「スポーツで上に行けるなんてほんとにわずかな可能性しかない。それに賭けるような人間はそもそもギャンブルにはまる可能性があるんだ」みたいな意見が見られました。これが正しいのかはともかく、人生がギャンブル化して…

連鎖

貧困の連鎖とか、言われますね。あと、大金持ちの子供も大金持ちとか。それをなんとかしないと。ただいまの世の中、金持ちや貧困だけじゃなく、いろんな職業が専門化されていて、「部外者」に近づきづらくなっているんじゃないでしょうかね。例えば、今、テ…

今のままで

全然知らなかったのですが、はてなダイアリーとは別に、はてなブログというのができたんですね。機能も、そっちのほうがいいみたい。移行も簡単みたい。でも、昔から、変えない方です。最初に決めたらたいていそれを続ける。代表的なのはアイコン。ツイッタ…

歳の差

いつの間にか新学期も始まり。授業は来週からですが。オリエンテーションなんかで新入生に接すると、何とも幼いんですね。 とても子供っぽく見える。以前はそれほど感じなかったのに、最近は特に感じる。「最近の若者は自立してなくて云々」、というわけじゃ…

育児脳の恐怖

この春は、けっこう育児、できました。が、思うのは、「なかなかしんどい作業だなあ」ということ。しんどいというのは肉体的にというのももちろんですが、「成果」「結果」が見えない、というのが大きいですね。普通の仕事というのは、何らかの成果が見えま…

逃げ道としての研究

われわれのお仕事、研究があるという一点で、ずいぶん救われている面がありますよね。逆に言うと、研究のない(この世にあるほとんどの)仕事、たいへんだなあと思います。つまり多くの仕事では、評価の基準が一点です。有能か、普通か、無能か、同じ基準で…

数字のマジック

うちは今日が卒業式。毎年この日は、いろんな思いが込み上げてきます。 最近とくに、学生を「数字」で判断すること、増えています。しかもマクロな数字。単位の取得率とか、GPAとか、就職率とか、留年率とか、退学率とか。それが大学や、教員の、評価の材…

経験者は語る。

例えば。プロ野球選手が「一生懸命野球をやり続けていたら、きっとプロ野球選手になれます」といったとして、それはなかなか微妙ですよね。そりゃ最終的に「プロ野球選手になれた」人だからそういうのであって。そしてその人から見ればそれは正しいのですが…

人間のお仕事

人工知能、大ブームですね。で、私も最近、このあたりの本を読んでいます。 オートメーション・バカ -先端技術がわたしたちにしていること-作者: ニコラス・G・カー,篠儀直子出版社/メーカー: 青土社発売日: 2014/12/25メディア: 単行本この商品を含むブログ…

ふるまい

よしこさんではなく。私の場合、もうすでに、人生の着地点がおおよそ見えてるわけです。今から突然ビックになる可能性は、まずない。一方で落ちる可能性も、ビックになるよりは高いけど、無難に暮らしていけば、なさそう。おおむね現状維持。という雰囲気を…

助走はどこまで必要か

さっきニュースで、「新年度から就活期間が変わる」というのをやってました。 そこで学生たちが、「働くことのイメージ」をつかむために、社会人100人の話を聞く、という取り組みをやっているんだとか。この手のは、よくあります。で、基本的には、悪いこ…

話題

昨日は「妻のママ友一家」がうちに遊びに。夫婦と1歳の子供。なんというか、うちといろんな点がぴったりなご夫婦で、大変楽しかったです。またキャンプとか一緒にいろいろと行きましょうという話になりました。 前から思っていますが、友人関係というのは、…

「ハイここ大事」

どうやら撤回したらしいですが、、twitter、重要なのを選んでタイムラインに出す、みたいな案が出てましたね。フェイスブックを真似るのだそうで。当然、みんな大反発。 フェイスブックで何より違和感があるのはそれです。ええと、おれ、単純な時系列で見た…

ああ修士論文

今日は修論発表会。いいのもあれば、いまいちなのもあれば。わたし的に一番よかったのは、おそらくリタイア後であろう年配女性(顔はよく見るのですが素性は知らず)のもの。「戦前の高知県から北海道への移住」を扱ったもので、文献資料に聞き取りを交えて…