2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

人の命の重さ

こっちでは1930年代の新聞を見ているのですが、ちょっと意外に思うことがあります。 僕なんかは、なんとなく、この時代の中国の、特に下層階級の人たちの命など虫けら同然だった、というイメージがありました。一人二人死んでも(社会的には)なんとも思…

香港

ただいま香港にいます。香港大学で資料調査。香港は今ごろが一番気候がいいですね。暑からず寒からず。 こっちでは今政府が出した「普通選挙はしない案」に反対する張り紙がたくさん張られています。また香港大学では、「職員の給料を8折にする」通達への抗…

中国嫌いの中国研究2

こんなこと(「中国大好きの中国研究者ばかりだと……」)思うのも、「中国大好きの中国研究者」の書く中国レビューみたいなのって、あまりにもひどいのが多いからです。反日だからダメとかそういうレベルのものではなく、中国の長所を最大限に見積もり、欠点…

中国嫌いの中国研究

ちょっと前に妻のブログで「中国が好きか嫌いか」について触れていて、仕事であれば「嫌いだけど仕方なしに」という言い訳も立つかと思いますが、研究となると、ロコツに「好きでもないものを研究していて、どうなるの?」と言われたりして対処に困ります。…

無知の知

いま、高知新聞では、「現代の教育」に関する連載をしています。今日は、「メールによる薄い人間関係しか築けない生徒たちに、いかにメールの書き方を教えるか」という高校の先生の談話が載っていました。 あまり弱い者虐めはしたくないですが(そう、現代社…

差別

今日ラジオを聞いていたら、今話題の「欠陥マンション」について話していたのですが、読者からの手紙で、「私の夫は大工で、今は工期がどんどん縮まり、そのうえ仕事は増える、しかももらえる金は減っている」と訴えていて、最後に「家を建てるのは牛丼では…

外交

前にもちょこっと書きましたが、自国の外交を「うまくやっている」と評価する人は、少なくとも日本では、ほとんどいないでしょうね。左右両派とも、それぞれ焦点は違えど、どちらも「日本外交はダメ」と考えているフシがあります。もちろん、本当に「ダメ」…

ああ忙しい

人によって「忙しさの基準」は違うようで、たいして仕事もなさそうなのにいつも「忙しい忙しい」と騒いでいる人もいれば、本当は忙しいだろうに、そんな素振りはまったく出さずに余裕しゃくしゃくの人もいます。もちろん、僕は後者のようになりたいなあ、と…

白黒ハッキリ

こないだ車の中でラジオ付けたら、精神科医がしゃべっていました。なんでも、心が鬱々として、落ち込みやすい人は、「物事に白黒ハッキリ付けずに、グレーゾーンを多く残して考えるといい」んだそうです。 ほんとかなあ。僕もご多分に漏れず落ち込みやすい人…

僕は、つまらない奴になった。

連載の最初の頃は読んでいたのですが、その後放置していて(というのも、毎週ヤンマガを読みに通っていた食堂が潰れてしまって)、今頃になって全巻揃えて読んだ古谷実「シガテラ」、いやー感動しました。よかった。号泣とまではいきませんでしたが、最後は…

物忘れ

今年になって、明らかに自分の老化を思い知らされたこと、それは「学生の名前を覚えない」です。 今までなら、授業が始まって1ヶ月もたてば、6〜7割ぐらいの学生の顔と名前が一致したものです。 (ちなみに不思議なことに、一定の割合を覚えると、そこか…

日常/非日常と物語

文学研究を見ていてたまに思うのですが、よく、昔の文学作品の記述をもってきて「だからこの時代はこういうモノ・考えが流行していたのだ」的に論を展開する論考を目にしますが、これってどうなんでしょう。文学作品は、「ありのまま描く」ことに異様に捕ら…

なぜ今頃?

ホラーを見ていると、表題の疑問が浮かび上がるものがあって、そういうのは(僕的には)あんまり面白くなかったりします。 つまり、オバケや怪物が人を襲うようになる、そのきっかけは何か、です。 この間見たホラーは、地下鉄に潜む怪物が人間を襲う、とい…

ズレ

さっき、中国人の書いた「日中関係本」を読んでいたら、その中で著者がしきりに「中国は、謝罪の文化です」「中国人は、ちょっとしたことでも、すぐに相手に謝ります」などと書いていて(これに続けて「それにつけても、日本は戦争その他でまったく謝らない…

県民性

僕は「県民性」みたいなのを論じるのがそんなに好きではないのですが、でもそういうのがあることは認めます。 で、高知新聞に連載していた(多分共同通信配信)「楽天元年」という記事を読んで、宮城人として、ものすごく頷けたものでした。 ご存じのように…

期待値

レンタルビデオ屋(近くの○SUTAYA)をブラブラしていた時、ふと不思議な感覚に。 ビデオを借りたり本を買ったりする時、内容が分かっているものを借りたり買ったりする人はそうはいないでしょう。中には、以前見た映画をもう一度、という人もいるかも…

趣味は読書?

いろんなブログを見ていると、だいたい2種類に分けられることが判明。 1.「モノ」中心 2.「コト」中心←僕はこっち 「モノ」には物理的なモノから、テレビ番組みたいなモノまでを含めます。あるいは、ニュースを最初に提示して、それについてコメントす…

個性

例えば、A、B、Cの三人の生徒がいたとします。この3人だけで考えた場合、もし3人とも同じことをやれば差が出ないのは当たり前ですが、3人全員がバラバラなことをしたとしても、そこに個性は生まれません(例えば、Aが野球、Bが勉強、Cが旅行をする…

大もめ。

なにやら揉めているようです。 http://d.hatena.ne.jp/yukihonda/20051103 労働経済学みたいなのに関してはズブの素人なので、僕も「引っ込んでろ」といわれそうですが(百万が一ココを読めば、の話)、しかしこの噛み合わなさは、かえって、階層分化みたい…

男にケンカで勝つ女−真の「新女性」−

H氏のご教示のおかげで、「中国の戦う女性」(のとくに「還珠格格」)、なんとかなりそうです。 その関係で、映画「新女性」を見直しました。と、本題とは離れたところで面白い場面を発見。 阮玲玉演じる韋明が、子供の薬代を稼ぐため、体を売ることを決意…

国民性

ここで特定の本の感想を書くのは初めてかもしれませんが、加藤徹『西太后』(中公新書)、面白かったです。 で、加藤さんはわりと西太后に好意的に書いておりますが、僕はなんだか、読めば読むほど唖然というか、「こんな人物が日本に出なくて本当に良かった…

階層

生協の本屋に、今売れているという『下流社会』を買いに行ったのですが、昨日はあったはずなのになくなっていました。やっぱ売れているんだ。 日本でも階層化社会が「進んでいる」、格差が「広がってきている」、という昨今はやりの説には、根強い批判もあり…

ボツネタ

こないだちょっと触れたボツネタその2。でもこれは完全なボツではなく、時間ができたらぜひやりたいテーマです。 ニュースを見ていると、企業や役所の不祥事で、いい歳をしたオジサンたちがぺこりと頭を下げる図が毎日といっていいほど流れます。僕は、昔か…