自立心を育てる

いろいろ見てると、諸外国に比べ、日本人の「自分の意見を持ち、言う」「自立する」みたいなのは、相当ダメというのがわかります。

別に若者だけじゃなく、大人もそう。人に流されるし、誰かがなんとかしてくれると思っているし。

で、大人はもう手遅れとして、子供―若者ならまだ間に合うと言うことで、教育で何とかしようとしている、のでしょう。大学で言えば、初年次教育ですね。

でも実際にやってると、これで自立的な若者が増えるのだろうかと、疑問です。増えないどころか、下手すると減るんじゃないかと。


上手なメンターなら若者を的確に「自立の道」へと導くことも、可能なのかもしれません。でもそんなの、普通の人には無理。うちにもその手の専門の先生、何人かいますが、見てる限りでは、そこまで劇的なスキルを持っているようにも思えない。私がやるよりはマシだろうけど、という感じ。

その手の授業は「放置型」と「介入型」に分かれます。放置型は、その名の通り、放っておく。これだと、自立心は減りはしないでしょうが、伸びもしません。今まで通り。

一方介入型は、たぶん減ります。そりゃそうです。「3分でプレゼンやれ」「5分で話し合え」「来週までに何字書け」と事細かに指図されて、自立心など伸びようがありません。でも、世間的にはどうやら介入型がモデルとなっている様子。

介入型授業できちんと作業できる学生は、企業なんかでは重宝するでしょう。でもそれは、別に自立心が評価されたからではなく、「言われたことをきちんとやる」からでしょう。それでいいのか? という。


自立心ってどうやれば育つんですかねえ。東南アジアのどこかに1万円渡して放置して「これで1ヶ月生き延びなさい」とやれば伸びるのか。わかりません。