複雑

 「大学で学ぶとは」、何とか1回目終了(同じ内容の講義を2度やるのです)。出来は、まあまあかしら。学生はどう思ったか分かりませんが。


 講義の最後に、学生さんに「あなたにとって学ぶとは」という題目で感想を書いてもらいました。
 こういう「授業の感想」、あるいはレポートを採点する時にも思いますが、採点基準でクヨクヨ悩みます。正確には、一喜一憂します。


 よく、大学の先生で、「オレを論破するようなものを書いてこい」とか、「ありきたりな意見ではダメ」とか「感想は正直に書け」とか言う方がいますが、実は、僕は、そこまで人間が出来ていないので、「こっちの意図とはまったく違ったことを書いているけどすばらしい」ものとか、「授業がつまらなかった」という「正直な意見」を見るといつも心乱されます。


 例えば、今日の講義の感想に「こんな講義受けるだけムダだ、「なんで勉強するか」なんてこっちの勝手だ、なんでアンタに決めてもらわなければなんねえんだ」とか書いてこられたら、まあ哀しい気分になります。もちろん、こういう感想はまったく正当。僕がこの授業の感想書けといわれたら、脳内ではこういうこと書くかなあ、と思います(脳内では、というのは、僕はそもそもヘタレなので、実際にはこういう本音は書かず、「まじめに授業を聞いて、しっかりと知識を身につけたい」みたいなオタメゴカシを書くと思うからです)。

 あるいは、例えば中国文学史の講義のレポートなんかで、授業もまったく出ず、レポートも僕の講義内容などまったく踏まえず、それでも(コピペなどでもなく)それなりのものを書いて来られたとして、たぶん先生によっては花マルものなんでしょうけど、僕はやっぱり複雑な気分になります。


 ちなみに、今日の感想でも、上記のほどハッキリとではないものの、まあそんな類の感想がありました。う〜む複雑。