怖いっす

 このブログではあまり時事ネタは扱ってこなかったのですが、このマンション事件は、日本人の「互いの信頼感」を失わせるエポックメーキングな事件なんじゃないかと思います。

 ポイントは3つ。

    1. 「検査機関」が全くの役立たずだった、下手すりゃグルだった。
    2. これって氷山の一角なのかもしれない。
    3. 責任は一体誰に?

です。とくに3。我々は、モノを買ってそれが不良品だった場合には、一般的には販売店、それが無理ならメーカーに苦情を言うのがデフォルトです。で、お金を返してもらうなり、別の商品に換えてもらうと。
 しかし、他でもない、多分ほとんどの人が人生で一番の買い物であろうマンションを買って、それが不良品だったのに、誰が責任を負うのかが分からない、こんなことって、アリ???
(これって、例えば一般の製品に例えると、不良品のメーカーと販売店と部品メーカーと組み立て工場と検査機関と……がそれぞれ「悪いのはあいつだ」と責任をなすり合う、そんな風景じゃないでしょうか)

 僕も、「誰が責任を負うべきか」、よく分かりません。買い主も、もしかすると、ある程度は責任を負わなければならないのかもしれません。「最初のチェックを怠った」ということで。ただ、そうなると、今後は、(家も牛肉もファンヒーターも)何を買うにも「自己責任」という重〜い負担を強いられるのでしょうか。「まずは不良品じゃないかと疑ってかかれ」と。だとすると、人文系としては、「なんとも住みにくい世の中じゃわい」と嘆くほかはないのかもしれません。