ジレンマ

子供には、「勉強はまあそれなりでいいから、(いろんな意味で)たくましく育ってほしい」と、結構本気で思います。

受験勉強とか、ほどほどでいいと。いわゆる勉強よりも、いろんな経験を、と。まあ、ありがちです。

でもこれ、本来、「大学の(特に人文系の)中の人」的には、よろしくないことなんでしょうね。

今の大学が入試も面接重視、授業もグループワーク、つまりは「コミュ力」的なものばかりになっているのは、由々しき事態である。大学は勉強をする場であるべきである。


ただまあ、私も大学の中の人を長年やってきて、また社会(っぽいもの)をそれなりに見聞きして、日本はよくも悪くも、「勉強しなくてもいい社会」だよなあ、と思うようになってきたです。

なんといっても人付き合いが大事。勉強ができないのもそれでかなりの程度カバーできるし、逆に勉強ができても人付き合いができないと致命的。

それは、もちろん悪くもあるでしょうが、ただお隣の中国の「受験の狂乱」を見ていると、これはこれで、それなりにいいことでもあるかなあとは思います。いくら勉強させろという人でも、あの受験戦争を「素晴らしい」「日本も見習うべきだ」という人は、さすがにいないでしょう。


なのでほどほど、中間がいい、ということなんでしょうが、でも今の時点では、「勉強ができる人」よりは、「人付き合いがいい人」になってほしいなあ、とは思うです。


まあ父親に似れば、「勉強が好きで好きで」にはならないだろうと、そこは安心ですが、一方「人付き合い」はなあ。遺伝だったら望み薄かなあ。