国際交流は何のため

中国の大学からお客さんを呼んで、提携についてのあれこれの協議をやってました。

先方はそもそも国際系の大学、ということもあって、すごい勢いで「国際交流」を進めてくる。これからは一国でチマチマやってる時代じゃない。グローバル化、ボーダーレス化がすでに始まっている。なので教員も学生も、一刻も早く、少しでも大規模に、国際交流しなきゃダメですよ。

そういわれるとたしかに。終始押されっぱなしでした。


で、思うのですが、国際交流って、何のためにやるんでしょうね。

留学でいうと、「世界の最先端・一流のものを学ぶため」というのは、あるでしょう。理系であればMITとかカルテックとか。文系も、「フランス史を学ぶためにフランスへ留学する」というのは、わかりやすい。

でも一方で、日本文学や日本史なんかの方々でこういう言い方をされる人がいますが、「日本文学の研究は当然日本が一番進んでいる。わざわざ外国に行って研究する意味はない」というのも、たしかに、ではあります。


一方、「国際交流は「すること」に意味がある」というのも、また一つ考えられます。

勉強の中身とかはまあ置いといて、外国で、外国人に囲まれて生活する、という経験こそが大事なのだ、という。私も、どちらかといえば、こっちの立場です。

ただこれだと、なかなか「説明」が難しいんですよね。「とにかく外国生活の体験をさせる」「その後の人生にきっと役に立つ」なんてのが各種申請で通るとは思えません。


というわけで、国際交流、わたし的にはいまだに「そもそも論」から抜けられないんですよね。でも、やった方がいいのは間違いないです。ただ、教員にも、国際なんたらいうのを毛嫌いする人、いるんですよね…