経験

子供が生まれる前は、正直、育児というのを舐めていました。「大変だ」といわれても、たかが子供じゃないか、寝る子は育つというから、寝かせとけばいいじゃないか、とか。
なので、産休はともかく、育休とか、本当に必要なのかなあ、と、ふざけたことを考えていたことは、確かです。

で、必要です、育休。初めてわかりました。

これ、どう考えればいいんでしょうね。「だって経験しなきゃわからないじゃないか」というのは、確かなんですよ。「育児は大変なんです」というのに子供のいなかったオレが「まったくその通りです」と同意することに、果たしてどんな意味があるのか。わからないものはわからないというしかありません。「本人が大変だというんだから大変なんだ」というのでいいなら、それでいいんですが。「ひとまず、本人の言い分は基本的にすべて認める」というスタンスなら。

で、経験。たとえば、台湾人でもない人に台湾人の気持ちがわかるのか。難民でもない人に難民の気持ちがわかるのか。男に女の気持ちがわかるのか。

いうまでもなく、台湾人だっていろんな考えの人がいるわけです。一枚岩であるはずがない。「台湾人の言い分」を聞いてるのもキリがない。それこそ育休だって、子育てをした人にも「育休なんて不要。私は育休なしで仕事と育児を完璧に両立させた」という人だって、いるかもしれない。そういう人の声を聞く必要はないのか。この人の意見は聞く必要がないと、誰が決めるのか。


などなどと考えるです。あ、で、育休は必要です。