ジョブ型大学
中国の先生と話していると、彼我の違いに気づかされ、いろいろ面白い。
先日、卒論の話になって、
先生「毎年、何人の学生を指導するのですか?」
オレ「そうですねえ、学生数を教員数で割ると、だいたい4,5人ですかね。でも、学生の希望制なので、多い人は10人以上だし、少ない人はゼロですね」
先生「じゃあ、お手当は?」
オレ「え?お手当?」
先生「ええ、1人指導するごとにいくら、というもの」
オレ「いや、ないですねえそういうのは」
先生「じゃあ、1人もいない方が、得じゃないですか」
オレ「ええ、まあ…でもそれだと寂しいというか…」
ちなみに会議とか委員会も、彼にとって謎みたい。これまた、委員会やってお手当いくらとか、会議に出ていくらとか、そういうのもなしにやるだなんて、摩訶不思議なようです。
こうしてみると、日本の大学、完全に「メンバーシップ型」なんですね。ほとんど何でもやる/やらされる(可能性がある)。お手当も、ない場合も多い。
なので、今のシステムのままで、海外から研究者を呼んでも、あんまりうまく行きそうにはないですね。日本式でやらせようとすると向こうは不満だろうし、かといって彼(女)だけを特別扱いにしたらこっちの不満が溜まるし(「同じ給料で、向こうは特別扱いかよ」)。
まあ、実際、相互派遣で来られた先生とそのあたりで揉めてゴニョゴニョ、というのもあるし。
【追】
そうそう、その先生の大学、卒論生1人にお手当500元だそうです。日本の物価で数万千円。悪くないですね。けっこうなインセンティブになりそう。逆に、それ以下、もしくは無しだと、「卒論生を持たない」インセンティブが発動してしまうわけですか。