卵が先か
昨日はこの本を。
- 作者: 渡邉真理子
- 出版社/メーカー: 勁草書房
- 発売日: 2013/06/30
- メディア: 単行本
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なぜか序章の校正のみ酷くて誤字脱字が大量にあったのを除けば、大変面白かったです。
で、大きな結論としては「中国の産業構造は独特だ」ということになるのですが、相も変わらずニワタマ問題、すなわち、「中国の産業構造が独特なのはなぜだ」という問題に突き当たるわけです。
「それは民族性によるものだ」といいたくなる気持ちもあるのですが、民族性というターム、学問的にはNGです。それ言った途端に、限りなくトンデモに近づいてしまいます。
とはいえ産業構造が独特だ、というのも事実だし。もちろんこの部分を、「いやいや、どマクロで見れば、中国だって日本だってケニアだって、人間のやってることは一緒さ。人類みな兄弟。」ということもできるでしょうが、それはそれでもう一方のトンデモに近づいてしまいます。
この辺は先日この本を読んだ時にも思ったことですが。
- 作者: ダロンアセモグル,ジェイムズ A ロビンソン,稲葉振一郎(解説),鬼澤忍
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2013/06/21
- メディア: 単行本
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結局、中国と日本を分けた(分かれているのだ、と考えるとして)のは、なんなんでしょう。民族性が先か、システムが先か。