卵が先か

昨日はこの本を。


中国の産業はどのように発展してきたか

中国の産業はどのように発展してきたか


なぜか序章の校正のみ酷くて誤字脱字が大量にあったのを除けば、大変面白かったです。


で、大きな結論としては「中国の産業構造は独特だ」ということになるのですが、相も変わらずニワタマ問題、すなわち、「中国の産業構造が独特なのはなぜだ」という問題に突き当たるわけです。

「それは民族性によるものだ」といいたくなる気持ちもあるのですが、民族性というターム、学問的にはNGです。それ言った途端に、限りなくトンデモに近づいてしまいます。


とはいえ産業構造が独特だ、というのも事実だし。もちろんこの部分を、「いやいや、どマクロで見れば、中国だって日本だってケニアだって、人間のやってることは一緒さ。人類みな兄弟。」ということもできるでしょうが、それはそれでもう一方のトンデモに近づいてしまいます。


この辺は先日この本を読んだ時にも思ったことですが。


国家はなぜ衰退するのか(上):権力・繁栄・貧困の起源

国家はなぜ衰退するのか(上):権力・繁栄・貧困の起源


結局、中国と日本を分けた(分かれているのだ、と考えるとして)のは、なんなんでしょう。民族性が先か、システムが先か。