隘路

最近の大学、に限らず学校が、学生へのサービスをどんどん拡充しているのは、間違いないところでしょう。

もちろん、サービスというと「いやちがう」という方も多いと思うのですが、まあサービスでしょう。学生の世話をあれこれ焼く。1年生から「レポートの書き方」「図書館の使い方」を何度も説明し、グループワークの指導をし、「働く意味」を教える。学生の活動にも学校からおカネを出したりする。学年が上がると就職。セミナーを開いたり、面接の練習をしたり。そして卒業後も「卒後3年まで面倒を見る」という方針の元、卒業生向けのイベントを開いたりする。

まあ、至れり尽くせりのサービスです。

で、これはこれでアリです。と思います。


とはいえ、「学校であまりにサービス過剰にすると、卒業後に苦労する」というのも、よく言われるところです。就職したら会社が「報告書の書き方」「グループの作り方」なんて親切に教えてくれるわけがない、学校に世話を焼いてもらわなきゃダメな学生なんてそもそも社会では使い物にならない、等々。

これも一理ある、と思います。


むろん、学校は、別に箸の上げ下ろしをしてあげてるわけじゃない、就職関係に限っても、「学校と社会」をつなぐことを目的にやっているのであり、「良い会社に就職させる」ことが目的じゃない、サービス過剰とは言えない、ともいえます。

これもその通り。


とはいえ、「学校と社会とをつなぐプログラム」を受けなきゃ社会に出られないような学生は、所詮は社会に出たってやっていけない、という皮肉もあり得るでしょう。


……というわけで、何かオチがあるわけではないのですが、どうしたもんかなあ、と思っていまして。まあ、社会に出たらダメ人間確定なオレが悩むのも変なのかもしれませんが。