居場所
相変わらず、「最近の学生は勉強しない」と、よくいわれます。
「いわれた課題しかやってこない」とかね。
オレ自身はまったくそう思いません。ひとまずは。
むしろ、「勉強する学生」の居場所がなくなっているのが、最近の大学かなあ、という気がしています。
つまり、「授業には出ずひたすら自分の家で好きな本を読んでいる」ような学生の居場所、今、ないんですよね。
大学の先生、とくに人文系の先生たちの中には、こういう人、多かったんじゃないかと思います。
あるいはせめて、そういう時期があった、という人。かくいうオレもそうです。1年の後期とか、ほとんど出なかったよなあ、と。
以前はそれでも何とかなっていたわけです。
ところが今は、授業も出席を取るのがデフォルトだし、ちょっと休みがかさむと教員が連絡したり訪問したり親に連絡したり、という具合に、なるべくこういう「落ちこぼれ」を出さないようなシステムになってきています。
これも、ある意味では「良いこと」です。ある意味では。
しかしこれ、むしろ「いわれた課題で精一杯」な状況になるんじゃないですかね。自分で好きな本を読む時間なんて、ないですわこれじゃ。
で、どうすればいいのかはわかりません。昔みたいな「いい加減」な大学に戻すべき、とまでは言えないし。
どうなっていくんでしょうねえ。と他人事のように。