栄枯盛衰

今、香港についてあれこれ調べているのですが。

いや〜この都市(としておきます)の「興味の失われ具合」は、すごいですね。


1980年代から、とくに90年代中盤にかけて、「返還」前夜には、大量の香港本が書かれていました。まさに今の中国本に匹敵するほど。amazonで「これからの香港」とか検索すると、引っかかるのはたいてい95年とか96年とか、そのあたりのものです。


しかし今では。本当に寥々たるもの。2000年以降ですら数えるほどです。いろいろキーワードを変えて検索しても、引っかかるのは同じ本ばかり。

まあ、要は興味が移った、ということなんでしょう。今では香港だけ無理して取り上げる必要もなし。中国の中に完全に埋没してしまいました。


しかも、返還されてもあんまり変わらなかった、というのも大きいんですかね。95,6年に書かれた「これからの香港」本には、「香港終了のお知らせ」的な論調のものが溢れていました。香港人自身も次々に「西側世界」へ脱出しようとしていたものでした。

しかし、「終わらない日常」ではないですが、なんかあんまり変わらない。オレも返還後初めて香港に行った時、さぞ「中国化」しているのかと思いきや、見た目ほとんど変わってないので、拍子抜けした覚えがあります。
ものすごく失礼極まりない妄想ですが、本当に「香港が終了」していれば、また状況は変わったのかもしれませんね。少なくとも見た目はほとんど変わらない分、却って興味を引きにくい。


同じく「地位の相対的低下」がいわれる日本に住む者として、なんとなく同情を覚えるです。オレ自身、しばらく香港からは遠ざかっていたのですが、今度、ちょっといろいろ調べてみようかな。