距離感

ようやく前期の授業も終わり。

しかしいつもながら思い悩むのですが、とくに「議論型」の授業の場合、教員として、学生との距離をどう取るか。これがなかなか難しい。

ありがちなのは、学生に好きに議論させておいて、最後に「キミたちの議論を聞いていたが、どうもそこには、こういう視点が欠けているんだよなあ」みたいなご隠居様的な上から目線のコメントを下す、というもの。同じ土俵には上らず、常に一段上の立ち位置を確保する。これがオレは、全然好きになれない。むしろ大嫌いなのです。

かといって、学生と同じ土俵で議論をする、というのもなかなか難しい。少なくとも専門に関しては、そりゃこっちには何十年もの蓄積があるわけですから。とはいえ、無理に同じ土俵に上がろうとして、例えば自分が無知なふりをする(正しい例かは分かりませんが、「小学校教師が、小学生と一緒になってものを考える」的な)、というのも、ちょっと嫌らしいし。しかもオレはたぶん演技力というものがまるでゼロなので、バレバレになってしまうと思われますし。

なので最近は、むしろオレも素人な・よく分からない分野を選んで、それで議論を進めようとしています。

ただ、これが正しいやり方かは、まったく分かりません。試行錯誤中。