辺境のさらに辺境から考える。
出張中はこの本を。
- 作者: 内田樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/11/01
- メディア: 新書
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相変わらず面白く読ませていただきました。
しかしこの「辺境論」というのは、いろいろ応用が利きそうですね。
たとえば、オレ、ずっと地方国立(なんだかこだわりますが)で育ってきたもので、研究動向とか、つねに「中央の目」を気にしてきました。いつも、「オレの研究、中央から見たらどうなのかな」というのが気になるんですよ。まあ往々にして、中央の人は誰もオレの研究など気にかけはしないのですが、それでも空想上の「中央の偉大な権力の目」をきょろきょろ気にしながら、ここまできたわけです。
だからいいとかダメとかではなく、もうそういう心性なんですよ。もちろん、地方国立がみんなそうだというわけではなく、むしろオレが過剰に気にしすぎるんだろうなあとは思うのですが、内田さんがいうように、そういう奴隷根性にも、まあいいところはあるんじゃないのかなあとか考えました。たしかに、「人からものを習う」には、この奴隷根性は欠かせません。