額に汗して

先週の上海ツアーで一番興味深かったのは、上海在住10年の日本人Nさんから聞いた、中国人サラリーマン・OLたちの生態?でした。

Nさんは日系の商社に勤めているのですが、同僚の中国人たちは、みんな凄まじいお金持ちなんだそうです。株で。

飲み会でも、「オレ、マンション2部屋持ってる」「わたしは3つ」とか、まあ景気のいいお話がじゃんじゃん出てくるんだとか。不況とか、少なくとも上海ではどこ吹く風、とのこと。

「そんなにお金持ちなら、なんでみんなサラリーマンやOLとして働いてるの?」とNさんに聞くと、「暇つぶしなんじゃない?20代や30代のうちから(そう、同僚はみんなそのぐらいの年代なんだとか)ブラブラしているのもつまんないんだろうし」とのこと。

で、そんな彼らの働きぶりはというと、当然ながら、勤勉とは言えないようです。ある女性社員は、10時頃にのんびり出勤し、さて仕事、かと思いきやデスクのパソコンでのんびりテレビドラマを見、そのまま終業時間をむかえると、ダッシュで家路につくんだとか。

なんだか、こういう話を聞くと、ぐーたら生活を送っているオレすら、「おいおい、そんなんで人生いいのかよ?」とカツを入れたくなりました。


まあしかしほんと、分かりませんね、こういうのをどう評価すべきか。オレは「やっぱ人間は額に汗して」論者ではまったくありません。が、さすがにこういう話を聞くと、「これだから中国は」「この調子だと、日本に追いつくなんて当分無理だね」とか、柄にもなく考えます。「株なんて所詮は“虚業”だろ?やっぱ人間、マジメに働かなきゃダメだぜ」みたいに。

しかしもちろん、こういう生活自体は、僕が信奉する自由主義経済の産物なので、文句を言う筋合いは、ないんですほんとは。心の奥底に「うらやましーくっそー」という思いが、ないと言ったらウソになりますし。


と、引き裂かれた自己でありました今回は。日本人のダメ部長の話も笑えましたが。