複雑な気分
例の「文革」の授業。
いつも思うのですが、文革って、学生の食い付きが、とてもいい。「魯迅という人はとても偉い作家で…」とかいっても録に聞いていないような学生も、文革話になると、けっこうまじめに聞いている。まあ、「文革残酷話」に、反応しているだけかもしれませんが。
そして、授業後に、「なんで、そんなことが起こっちゃったんでしょうか」と質問されるわけです。
さあねえ…
なんででしょうねえ…
「これは中国の国民性が…」とかいうと胡散臭くなるので、「分からない」で押し通しています。実際、わかりません。
文革を「やりきれないもの」にしているのは、これが身内同士の争いであることです。
言葉は悪いですが、「国と国との戦争ならわかりやすい」、という側面は、あると思います。
いやべつに「他国人なら、殺すのも分かる」というわけでは全くないですけど。
……そういうわけで、僕自身は、この部分の授業はかなり気が滅入るのに、反応は良いという、何とも複雑な気分なのでありました。