風習

自分が学生だったり、あるいは非常勤その他で、何校かの大学のカリキュラムを経験してきましたが、いろんな点で、かなーり違うものです。学校の数だけカリキュラムがある、といってもいいくらい。

本来なら、「理想的なカリキュラム」って、あると思うのですよ。「唯一絶対の」というのは難しいにしても、せいぜい数パターンぐらいには選別できるのでは?そして、各学校でその数種類のうちどれにしようか悩むくらいでいいのでは?と思っております。

でも、各学校で、変なこだわりがあったりするんですよね。


うちのカリキュラムで、一番変だと思うのは、「キャップ制」というやつ。名前だけでは分からないでしょうが、「1年間で取れる単位は、44まで」という決まりです。

コマでいうと、1年で22、半期11、しか、授業を取れない、それ以上取っても、単位認定されないのです。


理屈としては、「授業の予習復習に、しっかり時間をかけてもらうため」、なんだそうですが、どう考えても「余計なお世話」な気がしてしまいます。


大学生活4年間をマラソンに喩えてみましょう。42キロ走れ、という命令があった時、最初から猛スピードで飛ばすか、マイペースを保つか、は、やはり各人に任されるべきだと思うのですよ。むしろそういう判断力を養うのも、大学生活なのでは?と。「1年前期で授業詰め込んで途中で死にそうになった、やっぱオレにはムリだ、せいぜいこの3分の2くらいにしよう」とか、「なんだ楽勝じゃん、これだったら、2年に上がったらもっと飛ばそうっと」とか、そういうのを自分で判断させるのが、大学でしょ?

ついでにいえば、「この授業はつまんないし出席も取らないから、適当に出よう」とか、「この先生は厳しいから、毎回出なきゃ」とか「これはズバリおれの専門だから、気合い入れて聞こう」とか、そのへんの状況判断を養うのも、大学。


そのへんの、大学生活においてけっこうな位置を占める状況判断の機会を奪うという意味で、「やめた方がいいと思う規則No.1」なのでした。もし偉くなったら改革しようっと。