何も言っていない
ちょっと前のエントリですが。
http://blog.tatsuru.com/2006/11/04_1654.php
一見、われわれ人文学系に優しいように見えて、実際にはなんにもいっていないのと同じ、なような。
代ゼミの入試情報センター本部長のコメント、「卒業しても手に職をつけられない文学部は年々学生を集めにくくなっている。そうした中でも文学部の評価を維持できる大学は、ブランド力があると判断できる。」だそうですが、「T大やW大やK大は文学部も生き残れる」という、当たり前のことをいっているにすぎません。
W大ならどこでもいい、と、W大の文学部に入るような学生だって、大勢いるでしょう。
そういう学生がいっぱいいることが、U先生がのんきにいっているように「数値化できない教育成果に賭け金を置いている大学」の勝利だということになるんでしょうか。んなあほな。
「大学のブランド力」は、哀しいほどに変わりません。
一般的なブランド、例えば装飾品だったらTとかPとかLとか、そういうのがこの先、誰も見向きもしなくなる、という事態は、まあありえます。
しかし、W大がいくら不祥事を起こそうが偏差値を下げることは(少なくともここ何十年の単位では)ありえないし、逆に地方のB,Cクラス大が偏差値を大幅に上げることも、ありえません。
なので、教員にとっては、B,C大で精一杯頑張るよりは、業績積んでとっととAランク大に移る方が楽、なのです。
そして「実力」のある教員・研究者がどんどんAクラス大に移って、研究面のランキングも再生産されていく、と。