夏が来れば思い出す……

3年前、札幌から高知に越してきたのですが、偶然にも、この2都市とも、「よさこい祭り」を開催しております。

今年も、その季節になりました。高知は明日明後日だそうです。


しかし実は、昔から、この祭りが一貫して苦手でして。

自分が踊るのはもちろん、踊るのを見るのもイヤです。


何がイヤなのか。それは、「祭り」と銘打っているにもかかわらず、「神」がいないからじゃないでしょうか。


よさこい祭りとは、高知も札幌も、つまるところは「ダンスコンテスト」(以下ダンコンと略)なんですね。自分の目に見えないもの・手に届かないものに対する畏敬の念とともに自らを畏怖の対象へ奉納する、という「祭り」本来の意義がそこにはありません。たんにうまく踊って、審査員が点数をつけておしまい。こんなの祭りじゃないです。


別に「ダンコンだから意味がない」とか「祭り>ダンコンだ」とかいうわけではありません。ダンコンはダンコンで、どっかで勝手にやってくれてていいのです。しかし僕は、人気もまばらな神社の境内で、寂しげな屋台の中をそぞろ歩くあの感覚こそが、祭りの本義なんじゃないのかなあ、と思うのでした。


ちなみに、「よさこいには神がいない」というのは、実は、僕の先生(先生の先生といったほうがいいのかもしれませんが)である中野美代子先生がおっしゃっていたことのパクリなのですが。