暇そうな人たち。

 就職難、とくに若者に職がないといわれて久しいし、確かにその通りだとおもいます。

 でも、日本では、今のところ、「若者が昼間っから暇そうにブラブラする」光景って、見られませんね。


 僕は外国といえばほとんど中国しか知りませんが、中国に行くと、とくに田舎では、真っ昼間から、道端で何をするでもなく、ぼんやりしている若者(たいていは男)の集団をよく見ます。

 まあたしかに、中国の田舎で中学校ぐらいを出ても、就職先の企業や工場があるわけでもなく、バイトといってもコンビニやガソリンスタンドがあるわけでもなく、まあブラブラするしかねえよな、と思います。田舎といっても日本のような「山奥の村」だけではありません。この前行った開封ぐらいの街でも、またそこの大学を出ても、卒業生みんなに就職があるわけではなく、「仕方なく」ド田舎の教師になる学生も多いんです、と、大学の職員の人がいっていました。


 あんな感じの「暇そうな若者たち」が日本で見られないのはなぜでしょう。「だから日本はまだマシ」というわけではもちろんありませんし、日本は田舎でもコンビニぐらいありますから、バイト先くらいはあるのかもしれませんが、おそらく、「昼間っからブラブラする若者」に対する偏見が、中国より、日本の方が、強いんだろうなあ、とは思います。


 日本では、いい大人が「暇だ〜」というのって、「恥ずかしいこと」というイメージがありますしね。まあ僕も、そういう偏見から自由ではありませんし。