こぼれ話

 中国こぼれ話。

 北京で中国銀行に両替に行った時のこと。ふと見ると、窓口のところに、担当者の顔写真と「等級」の星マークが付いていました。どうやって等級をつけるのかと思ったら、そこにボタンが二つあり、「この担当者の服務態度に満足した、しない」でボタンを押すようになっているのです。そのボタンの数で、等級が上がったり、下がったりするんでしょう。ちなみに最高は星五つ。

 日本でこれやったら、ちょっと問題になるかもなあ、さすが中国、極端に走るなあ、でも、これでちょっとは銀行員の態度もよくなるかなあ……と思ったのが甘かった。相変わらずです。担当者は隣の机の人とペチャクチャおしゃべりして、しゃべり終わったかと思ったらどっかにプイッと行っちゃって、さっぱり戻ってこない。ようやく両替してもらえたと思ったら、カネはポイッと投げて寄こす。ああイライラ……

 腹立ち紛れに「満足しない」ボタンを押そうと思って、ふと写真を見ると、あれ……写真と実物が違う……写真はけっこうきれいなおねえさんなのに、実物はおばちゃんだ……


 なんかどうでもよくなって、ボタンは押さずに帰ってきました。

 ま、中国だと、タクシーに乗って、乗務員証は男の写真なのに現実の運転手は女だ、なんてのは日常茶飯事(その場合は、夫婦のことが多い)。