文学屋2

 昨日の続き。

 誰かのブログに、「世の中の“本を読む人”は、小説は読まない人と、小説ばかり読む人の、2種類いる」と書いてあってなるほどと思いました。この二つの人種って、けっこうはっきり線引きされる気がします。両刀遣いって、実は案外少ない。

 それでいうと僕はもっぱら「小説は読まない人」ですね。完全に自分の趣味で小説を読むのって、1年にせいぜい2,3冊ぐらいですよ。いや、さすがに10冊ぐらいは読むかな。でもその程度。あとは、「論文に使うから、仕方なく」とか、「学生の卒論のために、仕方なく」です。

 こういうと、結構ビックリされます。「えっ文学の先生なのに」って。でも、僕の見たところ、文学研究者って、いわゆる文学少年・文学少女は、意外と少ない。もちろん、いるにはいます。でも、そういう人の書く論文って、逆につまんなかったりするような。

 もちろん、だから「小説なんか読むヤツはダメ」なんていうわけではありません。誰々の小説が好き、面白い。だから読む。これは普通の行為です。でも、「その小説を題材に論文を書く」みたいな「普通でない行為」になると、「誰々の小説が好き!」という純粋な人よりも、「小説なんて所詮は、ある一人の人間が脳内で作り上げた妄想に過ぎない」とかいいつつハスに構えているヤツの書くものの方が、いいとこ突いてたりするものです。という独断。


 ちなみに僕も最近は、小説も、小説以外の本も読まず、コタツでスカパーに齧り付く毎日です。