何が悪いの?

 珍しく時事ネタ。例の「ハーレム事件」です。

 これって、何か悪いでしょうかね?まあ容疑は「脅迫」ですから、実際に「オレと一緒に住まないと、ひどい目に遭わせるぞ!」と脅したのかもしれませんが、もしそうでなく、女性たちが「自発的」にこの男性の周りに集結し、しかも虐待を受けていたとか、金を騙し取られていた、ということもないとしたら、そして、「重婚」等も行っていないとしたら、「なにか問題でも?」となりそうに思います。

 (もちろん僕を含めて)なんか過剰に反応してしまうのは、やはりこれが「ハーレム」だからでしょうね。警察側も、「くっそー、こんなことは許さん!」と、必要以上に反応しているような気が、しないでもなかったりして。

 昨日も2chで、森永卓郎さんが日経BPに書いた「少子化対策は「負け犬男」救済にあり−1人のイケメン・金持ちに群がる数百人の女性たち」という記事が大騒ぎになっていましたし。男たちは、この手の問題には、敏感です。


 話変わって、個人的な感慨として、最近の、「情報が消費されるスピード」は、呆れるものがありますね。

 ネットを見ていると、ホリエモンの逮捕ですら、過去の話になりつつあります。「あ、そんなこともあったっけ」と。

 まさに「情報の海」。いやはや、たいへんだ。


 また別のお話。今、何度目かの「自由論」ブームだと思っています。

 で、昨日、とある「自由論」を読んでみたのですが、う〜む。

 まあ、「アレントは自由についてこう考えた」というのは分かりましたが、「で?」なんですよね。

 「自由論」にとって、今一番の問題(であると僕が勝手に思っているの)は、「腐るほどカネを持っている人間が、食うや食わずで働いている人間から、さらにカネを収奪する「自由」はあるのか」「ないとすれば、それを監視・防止する権力の源泉は、どこにあるのか」です。

 この問題に踏み込まず、「道徳」に訴えたり、「自由」の解釈をごちゃごちゃ言っている(「それは本当の意味での「自由」ではない」「それはアレント的意味での「自由」ではない」等々)だけのものは、ほとんど無意味です。


 そして最初に戻って、再びハーレム事件。

 女性は「マインドコントロール」(以下MCと略)されていた、ということですが、しかしいわゆる「恋愛」において、「MCはいけない」と叫ぶほど空々しいことがありましょうか。だって、恋愛なんて、すべてがMCじゃないんですかね。「オレと一緒にいると幸せになれるぞ」という言葉で騙くらかしたけど、実際には最低男(女)だった、なんてのはごくごく普通の光景です。しかし、離婚の理由として、「わたしはMCされていたんです!」という理屈は、はたして通じるのでしょうか(このへんは本当に分かりません。詳しい人教えて下され)。仮に離婚は成立しても、しかしそれを詐欺罪や脅迫罪で告発、なんてことになれば、もう冗談としか思えなくなります。