しゃべる。

 この間ちょっと触れた日本語技法の、学生さん発表の第1回目。担当の学生さんはきちんと準備してきていただいてたし、他の学生さんもそれに対してきちんと自分の意見を述べていました。お世辞でなく、すべてがこちらの想像・予想以上。

 よく「学力低下」が叫ばれていますが、ほんとかなあ、と思いますね。かりに、テストの成績が以前に比べて落ちたとしても、それ以外の部分、自分の意見を分かりやすく赤の他人に伝える、みたいな能力は、間違いなく僕が学生の頃よりは向上していると思います(もし、僕が大学1年の頃、同じような授業があったとしたら、少なくとも僕は、今日の学生さんたちのように、しっかりと自分の意見を話す、なんてことはできませんでした。と断言)。

 高校以下の授業でも、「ディベート」とかそれに類する授業は、きっと行われているんでしょう。もちろん、「中身」も大事だとは思いますが、それと同じくらいに「外面」も大事だと、僕は思います。日本では昔から「口八丁」みたいにペラペラしゃべる、とくに男はなんとなく評価が低かったと思うのですが(「男は黙って……」みたいなのがもてはやされたり)、もう今はそんな時代ではありません。同じアホならしゃべらなきゃ損損。