失敗した時のことばかり

ある教育本を読んだのですが、そこでは中高の先生でもある著者が、自分の授業がいかに優れているかを、いろんな例を出して紹介していました。生徒の成績が上がった、みんな勉強の面白さを学んだ、いい大学に入学した、卒業生が今でも人生相談に来る、等々。

この著者がいい先生であることを疑うつもりはないのですが、しかし、人によって、覚えていることって、違うのかなあ、とも思います。

私の場合、授業といえば、うまくいかなかった例ばかり思い浮かぶのですよね。

準備した内容が途中で終わっちゃった、学期の途中で学生のやる気がなくなった、ちょっと注意したらそれきり授業に来なくなった、等々。


野球選手、とくにピッチャーは、「今まで印象に残っているのは?」と聞かれると、多くの場合「打たれた時のことしか覚えていない」と答える、となんかで読みました。

私もそんな感じです。上手くいったのって、ほとんど印象に残っていない。ヤバかった思い出だけが鬱積していく。

いいのか悪いのか、分かりません。よかったといえるのは、ヤバかったことを思い出し、そうならずにすむにはどうするか、というのを念頭に、改良していくことができるということでしょうか。