知の変容

今さらながらの感想ですが、こうやって本をデータ化していくと、今まさに、何百年か続いた「知の体系」みたいなのが崩れていっているんだなあ、と感じさせられます。

以前は、知というのは秘儀だったんですよね。ごく少数のものがアクセスできる。特権。

それが、こうやってすべてがデータ化されていくと、そういう「ナイショ」な部分がどんどん無くなっていく。どっかの宝物庫に所蔵されている貴重な文書だって、データ化してしまえば、机に座っているだけで誰でも手に入ります。

しかもデータ化って、すべてを均一化、フラット化してしまう。貴重な文献だろうが、東大の先生の本だろうが、オレが書いたブログだろうが、ネトウヨの書き込みだろうが、パソコン上ではすべてが同じレベル。紙であれば「おお、東大の先生が○波から出した本か」とまだ畏敬の念が払われるでしょうが、データだとそういうのもなくなっちゃう。


これは良いことなのか悪いことなのか。どちらにせよ、この流れは止まらないでしょう。