選択権

相変わらず教育ネタですが。

現場ではよく、学生の選択権を「増やす派」と「減らす派」に分かれます。

「増やす派」はいうまでもなくオレも一味です。授業も、教員も、なるべくいろんなタイプを用意しておく。そして選ばせる。

いっぽう「減らす派」は、「いやいや、学生に選ばせると「楽な方」に流れていってしまう。だからなるべく選択の余地を与えない」という考え。

タイプとしては、「減らす派」は「厳しい先生」が多い。最近の学生はたるんどる。しかも、一部の教員はそれに迎合して「楽しい授業」とやらにうつつを抜かしておる。これじゃ学生がつけあがるだけだ。ガチガチやらねばならない。みたいに考える。


面白いのは、「増やす派」のほうは、往々にして「減らす派」を否定しないんですよね。少なくともオレはそう。むしろ、多様性を保つために(みんなが「楽しい先生・授業」にならないように)、こういう「厳しい先生」の存在は、ありがたい。

でも逆は、なかなかね。「楽しい授業」みたいな存在が、端的にダメ、許されん、それが学生を甘やかすんだ、と考えがち。


なのでなかなか並び立たないんですよね。オレのような立場だと、「学生は勉強しない」という前提で議論されるとなかなかキツイものがあるのですが、まあすこしでも多様性に貢献しようと思って日々頑張っているのでした。