説明責任

今日からNFLが開幕。テレビの解説は森さんでした。

彼の解説は、本当に素晴らしい。というか、基本的に、アメフトの解説者は、理路整然としている人が多い。野球のカネやんみたいに、「気合いだ!」「思い切って振っていけ!」みたいな精神論は、少数派です(今日のもう一人の解説・ゴサダさんはそっちの典型ですが。今日も、「 vikings defence はどうすればいいでしょうね?」という解説者の振りに「いや〜しっかり頑張ることですね」で終了…ま、彼はもう名物解説者なのでいいのですが)。

もちろん、アメフトという競技の特性もあるでしょう。1プレーごとにこと細かくサインを出すので、選手個人の裁量の余地って、あんまりないんですよね。

それにしても、森さんの解説はすばらしい。彼は以前、自分が監督として率いた(たしか)全日本の試合の録画放送の解説を自分でやっていましたが、ものすごく新鮮でした。なぜ、自分はここでこのプレーを選択したのか、その結果はこうで、その結果を受けて、次にどういうプレーを選択したか、について、本当に理路整然と説明をしていました。

他の競技では、少なくとも日本では、あんまりないですよね。敗者はもちろん(「敗軍の将 兵を語らず」)、勝者も、自分の手柄をあんまりペラペラと話すもんじゃない、という価値観が、優勢だからでしょうか。北京五輪の野球の監督も、なんか言おうとすると「言い訳キタコレ」みたいな扱いを受けて、いまだに謹慎状態みたいになっております。


まあしかし、PDCAサイクルって、やっぱり重要だと思うのですよ。自分がやったことをひとまず突き放して観察し、チェックして、改善につなげる、という。これ、もちろんスポーツだけじゃなく、どんな分野でもそう。もちろん、我々の業界も。
もちろん、自己診断は個人個人ではやっているのでしょうが、その過程をオープンにして、当事者・非当事者にかかわらず、みんなで議論できる風土があったら、いいよなあ、と思いますね。


まあ我々の業界は、いろんな意味でまだまだブラックボックスが多いですしね。もちろん、それが全くダメなこととは言わないまでも、少なくとも自分的には、「今期はこういうことを意図して、こういうことを教えた。その結果、こういう成果を得た。これを踏まえて、次はこう改善していきたい」みたいなのを、森さん並みに理路整然と説明できたらカコイイなあ、と思ったのでした。