好きこそものの

先日の語学教育の発表では「映画を使った語学学習」みたいな内容で話したのですが、終わった後、ある「日本で中国語を教えている中国人」の先生と話す機会がありました。

で、「日本で若者に中国語を教えるって、難しいよねえ」と。

つまりモチベーションがない。


たとえば中国では、学校の授業とは関係なく、勝手に・自主的に日本語を覚える若者たちがいっぱいいる。それはなぜかというと、アニメや漫画。日本で放送・発行されたものをいち早く読みたいために、みんな進んで日本語を勉強する。その結果、年輩の先生なんかよりずっとよくできる若者がたくさんいる。

翻って日本では、そういうの、ないですよねえ。中国語はもちろん、英語すら。「本国での放送を待ちわびるようなコンテンツ」、韓ドラがギリギリそれにあたるかもしれませんが、まあでもあれは、「若者向け」ではないですよね。

オレもよく「中国の文化を知ろう」とかっていろいろ映画見せたり音楽聞かせたりしていますが、正直、それほど魅力的なコンテンツとは思いません。ふ〜ん、という感じ。「これを見たい・聞きたいために、一生懸命勉強する」という状況になるとは、我ながらとても思えません。


なので中国語学習のモチベーションとして提示できるのは「これからは中国の世紀になる」みたいな曖昧・怪しげな警句のみ。しかもこれ、「勉強しなけりゃ将来ヤバいよ」みたいな、まるで親が子どもにいうお説教みたいで、本当はあまり好ましいものではありません。


などと話していました。早く中国でも本当に面白いコンテンツが出てこないかなあ、と期待を込めて。