ピュアな自分

午前中で成績付けが終わり、午後の会議が(長かったですが)ようやく終わり、これで何もない「まっさらな自分」になれました。明日から楽しい夏休みです。いちおう。


さて、その最後の会議で面白いことを聞きました。就職関係の会議だったのですが、就職室の人がいうには、最近の学生の特徴として、とくに1,2年生の頃、「一般企業はイヤだ。図書館司書とかになりたい」という学生が多いんだそうです。なんでも、「企業の利益追求は悪」というイメージを持っていて、そういうのとは無縁の仕事に就きたいんだとか。また、ボランティアなんかに精を出す学生の中にも、実は「利潤追求」に毒されていない、ピュアなものを追及した結果、そういう行動をしている学生が多い、んだそうです。


一応言っておくと、これが本当に「最近の」学生の傾向なのか、また地方の旧国立大学という特殊性が絡んでいるのではないか、という疑問はもちろんあります。また、べつにボランティアを腐しているのでもまったくありません。

でも、なんか、頷ける話ではありました。


やっぱ「学校」とか「先生」って、一般企業を毛嫌い、というと言いすぎかもですが、まあなんか下に見るような、そういう傾向があるのは否めないでしょう。それこそ、「ピュアな子供たちをカネに毒された社会から救う」みたいな使命感を持っていたり。

そういう先生から「社会の矛盾」をたっぷり習った生徒たちが、さらにピュアな方向へと流れていっているのでは、と。まったくの邪推ですが。


もちろん、そういう使命感にまったく意味がないわけではないとも思いますが、しかしそれは同時に、不幸なことではないのか、とも思うのです。学校だって企業と同じ社会に存在しています。社会からまったく独立して存続することは、できません。

べつに「企業の矛盾を追及することには意味がない」のでもなく、あるいは「学校にも企業の論理を適用しろ」というのとはまた別の次元で、学校や先生も、もうちょっと「(利潤を追求する企業を含めた)社会とのつながり」を意識してもいいのになあ、と思いました。


まあとはいいながら、ムダにピュアなオレとしては、仕事で「ガツガツしたベンチャー起業家」なんかに会うと、ちょっとキツいものがあったりするのですが。