学び直し

学生のころは、あんまりマジメな学生ではありませんでした。授業もロクに出ず、街で女をナンパ……うそ、部屋にこもって、ゴロゴロしていました。

で、恥ずかしながら院生に上がってから、ちょっとは真面目に勉強するようになったのですが、でもその場合の勉強は、まさに専門バカ一代でした。文学、あるいはせいぜい関連する歴史分野程度。他に手を出す余裕もなかったし、そんなに好奇心もありませんでした。政治とか経済とか、どうでもいいみたいに。まあ人文系の大学院って、政治経済みたいな「世俗的」なものとは一線を画すべきだ、みたいな雰囲気が、ありましたしね当時は。今もかな。

で、就職してようやく、他分野にも手を出すようになってきたのですが(といっても、本をザッピングするだけですが)、これが面白いの南野。いやなんの。最近では、専門そっちのけで、特に社会学や経済や民俗学や法学の本を読んでおります。

でも、だんだん、本だけじゃちょっと物足りなくなってくる。やっぱ、「授業」が聞きたくなるんですよ。専門家が、この手の問題を、どういう風に処理して、学生に伝えているのか、が気になる。

幸いオレの職場は、その手の専門家には、事欠きません。大学、しかも人文学部なので、法経文なんでもござれです。人数は少ないけど、一通りそろっています。好きな授業に、潜り込めます。

そのはずなんですが……


う〜ん、授業に潜り込むのって、やっぱ相当、勇気が要るものなのです。

学部生に混じって、授業を聞くのって。

むしろ、他の大学なら、まだできそうです。

でも自分の大学だと……

まさか、先生に個人レッスンを頼むわけにもいかないし……


こういうムダなプライド(のせいなんでしょうたぶん)は、端的に、邪魔です。

まずは自分を解き放つことからかな。

なんか宗教っぽい言い方ですが。