やさしく、わかりやすく

いちおう学外だけど中身はほとんど学内、みたいな原稿を書いております。

事務からのコメントには、「ここをわかりやすく短く説明してください」とか意見が書いてあります。


わかりやすく、ねえ。


いや、そういう考えもわからんでもないんです。「事務的」には。一般の人々にも広く読者を募る、という点では。

しかし思うのですが、「物事のエキスだけを知りたい」「3行で説明しろ」「5分で説明しろ」みたいな人は、結局のところ、「知りたい」という意欲が、あんまりない人なんじゃないでしょうか。

本当に興味があるなら、わかりやすさよりも、詳しさ・正確さを求めるでしょう。

なかばどうでもいいからこそ、「簡単に」とかいうわけです。


で、そういう人たち向けに何かを書くというのは、なかなかに徒労感を伴うものです。

実際にオレの文章を読む人が「そういう人たち」なのかどうかは、わかりません。

ただ、読者が「そういう人たち」なんだ、という前提のもとに、文章を書いていくのは、精神的になかなかしんどいのですよ。


だって、「文革」を3行で、とかいわれても、ねえ……