〈つくられた伝統〉

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080116/1200506920
前記事で引用していただいたお礼にエールを交換……というわけではないのですが。


僕はこの「○○という伝統は所詮作られたもので……」という議論があんまりよく分からないところがあって、それは「日本という國は神の御代から……」みたいなある意味狂信的(←ちょっとどぎついでしょうか)な主張をされる方々に対してはまあカウンターパンチになるんでしょうが、でも伝統なんて、というか世の中にあるほとんど全ての物事は、ある時点において誰かに「つくられた」ものなんじゃねーの?そりゃ「食べる」とか「寝る」とか「セックス」とかは、まあそれこそ本能的なものだろうけど。という疑問が抜けないからです。「○○という伝統は所詮作られたもので……」というのは「あなたは両親のセックスによって生まれたのです」と同じぐらい、当たり前のことなんじゃねーの?

だから、「○○は明治時代に××という要請の元に作られ……」とか言うのを鬼の首を取ったようにいうのって、どうなんだろう?と思っているのです。

まあ、相撲なんかだととくに「日本の伝統云々」という声が大きいので、「所詮……」という議論も有効なのは分かりますが。


あとこの問題に関してはまたまったく違う角度、「スポーツ選手に品格を要求するのって、どうよ?」という思いも、あります。これは芸能人とかも一緒ですが。オレは、「品格のある二流選手」よりは、「品格のない一流選手」のプレーを見たい。もちろん欲を言えば「品格のある一流選手」が一番いいのでしょうが、ただまあ、べつにお隣に住んでいるわけでもなし、一緒に働くわけでもなし、多少お行儀が悪くたって、いいんじゃねえの?