同道の士

おお、同道の士よ(勝手にこちらが思い込んでいるだけですが)。

http://blog.goo.ne.jp/kaohigashi/e/2a1c652ecad1a88780638000f7c4cc57

特に私は、一回読み切り形式が好きで、同じ人や資料の話を二回にわたってすることはない。必ず一回ごとで独立させる。話残したとしても、それで打ち切り。だから、十四回の授業だと、ネタが十四個必要で、けっこうこれはしんどいものです。ただし、これは自分に課した信条で、だらだら同じような話を、牛のよだれのようにのんべんだらりと垂れ流すことだけは、しないようにしている。そういう授業、思いつきをいつまでも話す駄弁講義を憎んできたからさ。いやもちろん私も思いつきが多いが、少なくともレジュメや資料に基づいて話した上で、思いつきを話すことにしている。これは講義する者として自らの倫理である・・・と威張るほどでもなくて、思いつきで一時間半しゃべれる自信がありません。ですから威張るようなことではない。


いや僕も、一話打ち切りを勝手に自分に課しているのです。それなりのオチもつけるようにして。

だって、一週間前のお話なんて、学生、覚えているわけないじゃないっすか。っていうか講義する方も覚えていないし。「えっと、先週、どこまで書いたっけ……」とかいいながらいちばん前に座った学生のノートを覗き込む、なんて、最悪。そういえば、学生時代、そういう教師、いたっけな……


よく、偉い先生(と優秀な弟子と)の回想なんかで、「先生は、次から次へと、思いつくがままに講義をされ、我々はその汲めども尽きせぬ知識に感銘を……」みたいに書いているのを見ますが、それは偉い先生・優秀な学生、が揃ってこそです。別に、今教えている学生じゃムリとかいうわけではないのですが(教えるのがオレではムリ、というのはアタリですが)、やっぱそれなりには、「分かりやすい授業」を志向しないと。


いやでもやっぱり、「思いつきで一時間半しゃべれる自信」がないのが一番なんだよな、オレも……