「書かせる」技術

まあ僕も研究みたいなのを始めて10年ちょっと。論文を書くのはそれなりに慣れてきました。最初の頃はすべてに(自分なりに)全力投球でしたが、最近では、「この論文は、まあ、この程度調査すればいいかな。残りは次に取っておこう」とか、「この部分、ここだけ切り取ってもうちょっと膨らませればもう1本になるな。一粒で二度美味しいはっはっは」とか、だんだん世故に長けてきました。ああ汚れてしまった。


それはさておき、しかしながら、学生に論文を「書かせる」のはまったくダメです。難しい。一応指導はするのですが、「なんでここでこう書くかなあ」「ここはこうじゃなくてさあ」とか、イライラのし通し。もう、代われるものならオレが代わりに書いてやりたいくらいです。


でも、小学校の先生なんか、こんなことの繰り返しなんでしょうね。何をやらせるにもじれったい。「ああもういい!!オレがやる!!」とプッツンしてしまいます間違いなく僕なら。

それをじっくりと時間をかけてやらせる。コレのできる人が、真の教師なんでしょうね、きっと。