金を払ってボランティア

今日の夕刊に、「日本の教育費における公的支出の割合」が、相変わらず先進国で最低レベルであるとでておりました。

学費、とくに高等教育の学費といえばアメリカも相当に高いですが、しかしあそこには充実した奨学金制度があります。日本のように、利子まで付けて返す義務があるものを奨学金と呼んでいるところは、ほかにはそうありません(それは一般的には「借金」と呼ばれます)。旧国立大学の授業料も上昇の一途。まあもうすでに国立大学ではないのだから、当たり前ではありますが、徐々に私学との差も縮まってきております。間もなく差はなくなるでしょう。


で、マッツァリーノ氏の反社会学講座ですでにいわれていることですが、こういう状況で、愛国心だのボランティアだの、よくいえるなあ、と。


もし、もしですが、学費が全て国費でまかなわれるのであれば、例えば「大学入学前にボランティア」などという議論が出てくるのも、(もちろんそれでも、個人的には大反対ですが)まだ、1%ぐらいは分かります。しかし、高い金を払って、なおかつタダで強制労働させられる、こんな詐欺みたいな話があるでしょうか。


いくら選挙権がないからといって、あまり若者に対して勝手なことやっていると、あとでしっぺ返しを食らうぞ、とは思うのですが、まあでも「右傾化した若者」は、もしかしたら、嬉々としてボランティアに向かうのでしょうか。