どっちもどっち

「『異論排除』強まる一方」
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20060817/mng_____tokuho__000.shtml


なんというか、小泉首相の議論も粗い(というか議論にならない)ですが、この議論もたいがいに粗いですね。


小泉首相の“心の問題”発言」→「異論排除の雰囲気へ」→「おっさんが違う意見のヤツの家に火をつける」


だそうですが、これって、


「授業時間減少」→「学力低下」→「少年犯罪の増加・凶悪化」


みたいな、さんざん批判された(されている)議論と五十歩百歩でしょう。


よく、「政治の世界が腐っているから、若者がダメになる」という議論を耳にしますが、これも一見若者に親和的に見えて、その実「風が吹けば……」的な、根拠レスな議論という点では、いかほども変わりありません。


この記事の、

■ネットに顕著 差別的な言説
 そうした傾向は、インターネット上の世界に一層顕著だと岡留氏は指摘する。そこではハト派的な意見に対し、タカ派的な書き込みを殺到させ駆逐したり、相手を差別的な言説で攻撃する暴力的な「異論排除」のパターンがあふれている。


これなんて、「若者報道批判」の彼なんて、真っ先に怒るべきでしょう。もし「若者はおかしくなんかない」と主張しているのなら。


おじさんが一人犯した犯罪で「小泉首相の言動が……」というのと、若者がちょこっと犯した犯罪で「最近の若者は……」というのとは、結局は同じ罠に嵌っているんじゃないの?と思うのでした。