「オレこそが真の……

http://d.hatena.ne.jp/kechack/20060722/p2

極めて興味深い指摘です。


ただ、「[日本以外のアジアでは]左翼の方がナショナリズムを強調するのが常識である」というのはどうでしょう。これらの国では、右も左も、「我こそは真のナショナリストなり」、逆に「あいつらは売国奴だ」と、レッテル張りを無限に繰り返しているように見えます。例えば、韓国の「保守派」である(そのため盧武鉉政権と泥仕合を繰り広げている)メジャー紙、『朝鮮日報』なんかを見ていると、「われわれの先祖や先達が涙で取り戻し、血を流して守り、汗にまみれながら作ってきた大韓民国が[盧武鉉政権によって]今、非常事態に直面している」(6月22日付社説「孤立無援の対韓民国」)と、ナショナリズムを剥き出しにしつつ、相手方を攻撃しております。


つまりこれらの国では、どの立場に立とうが、「愛国」というのが絶対的な基準になっているのであり、それがぶれることは有り得ません。このへんは、戦前の中国で、右(国民党)・左(共産党)がそれぞれ愛国を標榜しながら「我こそは真の革命政党なり」(もしくは「やつらはニセ革命政党だ」)と主張し合っていた状態とも重なります。


なのでいずれにせよ、「反ナショナリズム」を掲げる日本の左派が中韓の左派と連合する、というのは、そうそう簡単なことではない、のでしょうね。