ダメなものはダメ
案の定左派系メディアは沈黙してるなあと思ったら、やっと出ました。
現代思想2008年7月臨時増刊号 総特集=チベット騒乱 中国の衝撃
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2008/07/15
- メディア: ムック
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さっき買ったばかりでさらっと読んだだけですが、あ〜あ、という感じですね。ダメなものはダメ、というのはナシなんでしょうか。
一点だけ。
ラサ暴動の後にサンフランシスコやロンドンで起こった反北京オリンピック示威行動では、「フリーチベット」「セーブダルフール」(時には「フリービルマ」)の旗が立ち並び、「人権」という文句の連呼とともに反中国キャンペーンが繰り広げられた。その俗悪で劇画的な中国バッシングのあり方はさておき、……」
(p.103)
という言い方はさすがにヒドイんじゃないでしょうか。俗悪なデモはダメ、ということなら、世界のほとんどのデモはアウトでしょう。
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読めば読むほど腹が立ってきたので健康を考えてこれ以上読むのはやめときます。ま、つまりは、
・人権を守るのも、時と場合による(そして、今回のチベット暴動が、その「例外状況」だったのだ)
・人権に関しては、欧米や日本も、どっちもどっちである(ので、中国を叱る資格はない)
ということに尽きますでしょうか。わかりました。
まあしかし、今後この雑誌でいくら人権を叫ぼうとも(同誌はこの点で非常に大きな貢献をしてきたと思うのですが)、「でもそれは、時と場合によるよネー」で片づけられる可能性を自ら引き入れてしまったという点で、かなり致命的なのではないでしょうか。これなら、むしろ沈黙しておいた方がよかったかも……