好きこそものの

最近思うのですが。

専門分野といえるものと、実際の興味が、ズレてきているんですよね。


よく、「好きなものを研究対象にすべきかどうか」で、議論になります。

すべき派は、「好きだからこそやるべきだ。いやいややる研究に意味などない」と主張します。

すべきでない派は、「好きなものを研究すると、客観的に見られず、「いかに面白いか」という面白くない研究になりがち」と主張します。

私はどっちかというと、後者でした。研究対象を突き放して見ないと、クールな分析はできないよ、と。


しかし今になって、「好きなものを研究対象にする」というのは、持続性という点で、大事かもなあと思うようになりました。


もちろん、研究分野を今から微妙に変えることは、可能です。

でもあくまで「微妙に」なんですよね。さすがにオレが今から例えば韓国文化を研究し、論文を書くのは、難しい。いや、研究ならまだ可能かもしれませんが、教育はかなり無理。「今年から中国文学概論はやめて韓国文化論にします」というのは、カリキュラムに関わりますので。


もちろん、中国文化論研究・教育を嫌々やっている、というわけではありません。が、他のことにも手を出したいな、と思っているという感じ。 

その辺は老後ですかね。うちの医学部の先生にも、引退して郷土史家になっているような方、おられますし。