素晴らしき谷崎潤一郎野郎

昨日は谷崎潤一郎研究会@高知に参加。

こういう「作家単体の研究会」、なんか落ち着きます。安心する。

最近、文学研究業界というと、もうなんでもありの無法地帯。映画もあれば、マスメディアもあれば、音楽もあれば、テレビもあれば、マンガもあれば、演劇もあれば。なにやってもいい。カオス。

それはもちろん面白くもあるのですが、一方で、軸がないんですよね。研究会といっても、演劇の研究者に、マスメディアの研究者が、何か言えるわけでもなく。いや、言おうと思えば言えるのですが、それは往々にして「その演劇研究はマスメディア研究的に見ると…」と、自分の土俵に無理やり引きつけたコメントにしかならないので、たいていは噛み合わない。安全地帯でジャブ打ってるようなもんです。

そこいくと、軸のある研究会だと、安心して発表できるし、コメントできるし、聞いていられる。いい意味で「古きよき研究」という感じ。谷崎はまったくのド素人の私でも安心して聞いていられたのでした。