大キライ、大スキ

今日から授業開始。

中国語の授業では、毎年一回目には、アンケートを採っています。

項目はちょろちょろ替えますが、毎年変えていないのが、「なぜ中国語を取ったのか」と「中国のイメージ」。


回答、前者は、まあそんなに変わりません。たいてい、「これからは中国の時代だと思って」みたいなの。

しかし後者は、とくに今年、かなり変わった気がする。明らかに、否定的な回答が増えた。


2005年、よりによって3月末〜4月初めに反日デモが猛威を振るった時も、学生たちの回答はのんきなものでした。たしか、デモに否定的に触れていたのは、1人だけ。あとは全然。「長い歴史」とか「中華料理」とか、そんなの。仮にデモに触れていても、「ケンカしないで、仲良くすればいいのに、と思う」とか、まるで他人事のような回答が多くて、ドッチラケたものでした。てっきり、「反中」的意見が続々と出てくるかと思っていたもので。


でも、今年は、そうですねえ、ざっと半分ぐらいは、「なんかちょっと怖い」「日本が嫌いみたい」「パクリばかりしている」みたいな、中国に否定的なものでした。

やっぱり去年のあの事件が、分水嶺でしょうね。原発と一緒で、あと数年で回復するとか言うものではなくなってしまった。


オレ自身は、中国語にしろ、中国文学にしろ、「日中友好」のために教え、研究しているわけでは全然ないので(少なくとも主観的には)、みんな中国があんまり好きじゃなくなっているのか、( ´_ゝ`)フーン ですむといえばすむのです。「授業で少しでも中国への誤解をといて、中国好きの学生を増やしたい」なんて気持ちは、ほとんどゼロですし(もちろん逆に、「中国の“悪行”“真実”を学生に伝えねばならない」という憂国の気持ちもゼロですが)。


とはいえ、とはいえ。何かを勉強する時に、否定的な感情から入るのって、あんまりオススメしないのは確かです。同じく「興味がある」でも、「好きで興味がある」ほうが、「嫌いで興味がある」よりは、やっぱり「健全」な気がしますし。


というわけで、この結果、やっぱり複雑な気持ちではあります。