リスク分散

昨日はこの本を。


中国の人冶社会―もうひとつの文明として

中国の人冶社会―もうひとつの文明として


フィールドワーク好きにはたまらない一冊でした。


昨日も話題に出した「中国人のコネ」、これは彼らの「リスク分散」の智慧なのだ、というのは、まさにそうなんでしょう。社会秩序が不安定だからこそ、コネによって「被害」をなるべく出さないようにする。


そしてそうなるとますます社会が不安定化し西洋的な法治社会からはかけ離れていく、という(法治という観点からすると)負のスパイラルになっていくわけですが、著者も後書きで書いているように、「1人でも生きていける社会」を構築する方向へと向かって行った日本社会とはまったく異質のシステムである、と。


で、どっちの社会が良いとか望ましいとか、そういうもんではないのでしょう。まあオレとしては、今から「コネ社会」に引きずり込まれるのは、ちょっとしんどいものがありますが。


ちなみにamazon の表示、「人冶」社会になっていますね。道理で検索で引っかからなかったわけだ。