アメスポ談義

余所様のところで延々とやるのは気が引けるので、こっちに引っ張ってきます。

http://d.hatena.ne.jp/surumeno13/20080615#p1の、rajendraさんのコメント

rajendra 2008/06/20 21:24
前シーズンまでの積み重ねは既得権として排除されるべき、という考え方に立てば、「シーズンが始まってみないとどこが勝つかわからない」という状況も実にネオリベ的というか、規制緩和を推し進めた末の方法とも言えます。

過剰なまでに公平さにこだわる姿勢を見せるのは、世界中から優秀なアスリートを引っ張ってくる戦略の一環なのかも。


どこから説明していいのか難しいのですが、アメスポの場合、「まず組織ありき」なんですね。「まずチームありき」の(ではないかと思われる)日本やヨーロッパのスポーツ(もちろん日本とヨーロッパではまたずいぶん違うんでしょうが)とは、発想が根本から違うのではないかと思います。だから各スポーツ組織のコミッショナーには絶大な権力が与えられている。チームを増やすのも、地域の住民が盛り上がって、というよりは、「このあたりにチームを作れば、儲かるんじゃないか」という、完全に商売人目線。郊外型スーパーを建設するのと同じ発想です。

ドラフトにせよサラリーキャップにせよ、「まず組織ありき」じゃないとあり得ませんよね。良い選手を好きなようにスカウトして何が悪い、それがチームの経営努力というもんだろう、と、ふつうなら思います。

この「まず組織ありき」というのを手っ取り早く体感できるのがHP。アメスポの各リーグのHPは大本営が一括管理。もちろん各チームのHPもありますが、あんまり独自性ってなく、決められたフォームを埋めていっている、という印象です。そのぶん、大本営のHPは充実。各選手の生涯データとか、何年度の打撃成績リーグベスト10とか、一発でわかって大変重宝します。


公平さも、「こうすれば観客によりいっそう楽しんでもらえるから」というよりは、「その方が盛り上がって儲かるから」でしょう単純に。だから良いとか悪いとかではなく。僕自身、「シーズンが始まってみないとどこが勝つかわからない」方が面白いですもん。いやこれは、どこか大ファンのチームがある人は、「そのチームが大独走で勝つのがいい」のかもしれませんが。


じゃあ何でアメスポはそうなの?というのは、正直わかりません。「前シーズンまでの積み重ねは既得権として排除されるべき」というのが「ネオリベ的」というのは、なんか違うんじゃないか、と思いますが(ネオリベだったら各チームが好きなようにやればいいやん、となるのが一般的だと思いますし)、どう違うのかといわれるとこれもわかりません。上でも書いたように、儲けを優先していったらこういう形になった、という、あくまで結果論な気がします。

で、僕はそんな「儲け優先」のアメスポが大好きなのでした、という面白くもなければオチもない結論です。