謙虚な方々
最近ちらちらと経済学関係の本を読んだりブログを見たりしているのですが、彼ら経済屋の方々は、「自分たちのやっていることは役に立たない」みたいに書いておられる方が多い、ような気がしています。
例えば、この本も。
- 作者: 大竹文雄
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2008/01/01
- メディア: 新書
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しょっぱなから「序 「経済学は役立たず」は本当か」とかあったりします。「経済学は役立たずか」ではなく「役立たずは本当か」。つまり、「経済学は役立たず」というのが一般市民のあいだに共通認識としてある、と考えておられるようです、著者の方は。
しかし、とくに昨今、「経済学は役に立たない」という認識が共通のものとしてある、とは思えません。
もちろん、いまだに「経済学」=「金儲けの仕方」みたいに考える人もいるだろうし(そしてそこには「金儲け」=「悪いこと」みたいな「偏見」も絡んでくるわけですが)、「それなら経済学者はみんな金持ちじゃなくちゃならないのに、なんかみんな貧乏くさい、ってことはやっぱ役に立ってないんじゃん」みたいなのも、ほとんど与太ですがじつはけっこう眼にはします。このあたりは、どこから説明していいのやら、ほとんど絶望ですが。
まあしかし、経済学の需要は、今後ますます高まるでしょう。心配いりません。
……と考えるのは、僕が、「なんの役に立つか」に対する答えを、ほぼ放棄しなければならない分野の人間だからでしょうか。だって、「「文学は役立たず」は本当か」とか、シャレになりませんもん、ほんと……