頭のいい人

就活について、こちらのエントリが話題になっていて、僕も就職関係のお仕事にちょこっとたずさわっているのでコメントともども興味深くROMっておりました。


で、その続編のこちらを読んでいたら、ちょっと関係ないところで、このコメントがツボにはまりました。

tst 2008/01/24 06:39
先のエントリでコメントした者です。どうやら私は対象読者ではなかったようです。yo4ma3さんが、新卒就職活動という土俵に乗ることを意識的に選択した後輩に対してこのようなアドバイスをすることについては、特に申し上げることはありません。

優秀な方はしばしば、与えられた環境での最適解を見つけて実行することにあまりに長けているために、環境を変えるというオプションを見逃すことがあります。就職というものを人生の中の位置づけとして考えると、新卒就職活動に乗っかるかどうか、という選択肢自体がまず問われることになるんですね。私は就職活動側も採用側も経験しましたが、そもそも新卒向けという枠の無い業界でしたので、特にそう思うのかもしれません。なお私の業界ではyo4ma3さんのアドバイスはあまり役に立たないと思います。

色々なオプションがあることは承知の上で、特定の土俵の上の話をしているのだ、ということであれば、これは余計なお世話でしたね。失礼しました。


いや〜僕が常々「頭のいい人」に対して思っていること、というかハッキリ言ってしまうと不満、もっとハッキリ言うとムカつくポイントが一言で言い表されていて、爽快な気分になりました。(あ、いちおう、「オレはアホだ」という前提です。実際アホです)

「環境を変えるというオプションを見逃す」というか、「環境を変える/変わることを極端に嫌う」というかな。いや、「環境」というよりは、「ゲームのルール」といってもいいかも。


ここでは就活について述べられていますが、典型的なのは、受験でしょう。受験について、あれだけ弊害が論じられているのに、それがいつまでたっても緩和されないばかりか年々酷くなっていっているのは、議論しているその当人たち(官僚とか大学の先生とかマスコミとかジャーナリストとか)が、受験というゲームの勝ち組であるからに他なりません。

そして、「そのゲームに乗らない」という選択肢が選ばれるのを、極端に嫌う。「ゆとり」とか「誰にでもわかるように」とか何とかお題目を付けて、このゲーム・ルールの「外部」を潰しにかかるのです。


彼らにとっては、もちろん、それは正しいやり方なのでしょう。ゲームに勝っている人が、負けて金を払い込んでいる人に、「オレもうやめた」と言わせないようにするのは、合理的な考えとも言えます。ビバ、勝ち組。


……いや、オレ自身、そのゲームの外部にいられるわけじゃない、ってのは、わかっているんですけどね……