属人性社会

世の中、多くのことにマニュアルができてきていますね。

「やり方」を調べようと思えば、たいていのことはネットに出てくる。「治し方」「直し方」「教え方」「作り方」「売り方」等々。

そうなると今度は、「誰が」それをやるのか、が問題になってくる。というか、そこしか問題にならない。


父の付き添いで、病院に行きます。

そこでの治療はというと、検査して、その結果を基に「じゃあこの薬を増やしましょう/減らしましょう」という。それだけ。

「なんだ、オレだってできそうじゃないか」と、不遜にも思ってしまいます。


そこでじゃあなにが名医とそうでないのかを分けるかというと、「患者との接し方」なんでしょうね。

優しく声をかけるか、ぶっきらぼうか、みたいなの。


教え方もそうです。大学はともかく、小中高だと、もうすでに「教え方マニュアル」がある。大学ももうすぐできるでしょう。

で、ふたたび、じゃあ何が「いい先生/悪い先生」を分けるかというと、これまた教員個人の性格(的なもの)。

同じマニュアルを使って教えても、生徒のハートを掴める人と、掴めない人と、学級崩壊を起こしてしまう人と。


なので今まで以上に「誰がやるか」が重視され、人間の「対人スキル」が重視されるようになってきていると。マニュアルがあるからこそ、「誰がやるか」が重視される/それしか重視されなくなる。


いいのか悪いのか。私にできるのは、愛想笑いを磨くことぐらい、のようです。